素人の見解は馬鹿なのか

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以前、「ギタリストが舞台上でチューニングする意味はあるのか」という記事に対し、「専門外の人間がアホらしい見解を述べていて、反論する気にもならない」といった反論をしている投稿を目にした。発言から察するにこの人は専門内の人間、要するにプロなのだろう。どちらかと言えば、具体的にどこがどうアホらしいのか述べていない方が馬鹿っぽいと思うし、専門外の人間、言ってみれば素人の発言にそこまで突っかかるほど余裕がないのか、という印象しか受けなかった。

記事を書いた人の見解は「演奏してチューニングが狂うくらいなら、初めからチューニングが狂わないギターを使えばいいのに、それをしないのは舞台上でチューニングがしたいからである」といったもの。「チューニングをすることで心を落ち着かせたり、MC中に手持無沙汰にならなくてすんだりするのかもしれないけれど、そんな時間があったらどんどん曲をやって欲しい」という風なことも書いており、「なるほど、そういう考え方をしている観客もいるのだな」と素直に関心した。

ギターとは、弦を直接引っ張って音を出す楽器だ。気温や湿度によって伸び縮みもするので、非常にチューニングが狂いやすい楽器である。チューニングを狂いにくくするパーツを付けるなど、対処法はあるのだけれど、それでも完全ではないため、チューニングの必要はなくならない。さらに、パーツをつけることでチューニングの手間が増えたり、(気にするのはギタリストだけだと思うけれど)音が変化したり、お金がかかったりというデメリットもある。以上を踏まえて、「チューニングを狂わせない工夫をするよりもチューニングをした方が手っ取り早い、と考えるギタリストが大半を占めている」というのが櫻井の見解である。少々後ろ向きだが、「舞台上でチューニングがしたい」という点は大体そのとおりである、と思う。

ちなみにこの筆者、「海外と日本のドラマーの違い」という記事も書いている。冗長だが、「海外の名ドラマーの演奏を聞いたが、正直下手だと思った」といった天邪鬼的な意見もあって面白いな、とよくよくプロフィールを見てみると、元は大手音楽雑誌で20年以上ライターをしていた人らしい。あながち素人でもない人を専門外呼ばわりするのはいかがなものか。仮に素人だったとしても、もっと冷静に見解を受け止めるべきではないだろうか。プロだったらそれくらいの余裕は持っていて欲しい。

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