ドラム講師を志した理由

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櫻井がドラムを選んだ理由は、最も仕事にしやすい楽器だったからである。今でこそ人気が出てきた楽器であるけれど、櫻井がドラムを習い始めた当時は数が少なく、それだけ需要のあるパートであった。その割に扱いやすい楽器で、他の楽器と比べて費用がかからない。こういったわけで、「不器用な櫻井がミュージシャンになれるとしたら、ドラム以外に可能性はない」と判断したのが高校生のころである。

ただ、初めからドラム講師を目指していたわけではない。ドラマーとしての最初の目標は、バンドで売れることだった。「自分は不器用だけれど、器用な友人たちと一緒なら活躍できる」という思惑あってのバンド活動だった。熱心に活動したけれど、結果は出せなかった。誰か1人の責任というわけではないのだろうけれど、櫻井が足を引っ張っていた点は否定できない。それまで多くの挫折を味わっていたが、バンドの夢を諦めた時ほど気が滅入ったことはない。

そんな時、聖書を読んでいたら「賜物を用いて、互いに仕え合いなさい(1ペテロ4:10)」という言葉が目に留まった。賜物とは、神様が与えてくださった能力のことだ(参考『賜物と才能の違い』)。それで、与えられた賜物を用いた仕事に就きたいと考えるようになった。自分に与えられた賜物は何か考えた時、櫻井にはドラムの賜物の他に教える賜物、言葉の賜物が与えられているような気がした。こうして「講師業ならこれらの賜物を用いられるのではないか」と思い立ったのが、ドラムを始めて6年経ったころである。

実を言うと、最初はドラム講師に対して抵抗があった。昔から先生嫌いであったし、人に教えられるほど自分が上手くなるとは信じられなかったのである。そこで櫻井は、士師記のエフタにならって「1週間以内に良い音楽学校が見つかれば、ドラム講師を目指す」と主に誓った。納得できる専門学校が与えられたのは、その誓いの3日後である。以来、櫻井は主のためにドラムを用いている。

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