ギタリストはベースも弾けるのか

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エレキギターとエレキベースは非常によく似た構成をしている。ネックの長さや弦の太さは違うものの、太い方から順にEADGとチューニングしたり、弦の振動を電気信号に変えて増幅したりするなど、共通点は多い。櫻井は「ギターはコードを全部弾くけれど、ベースは大文字の部分だけを弾く」と、ベースをギターの下位互換と勘違いしていた(参考『もしも櫻井ティモがベーシストだったら』)。

こういった理由から、「ギタリストはベースが弾ける」と思っているミュージシャンがいる。サキソフォ二ストがテナーとソプラノを持ち替えるように、ギタリストもギターとベースを持ち替えられると勘違いしているわけだ。カホンを買おうとするドラマーみたいな浅はかさである(参考『ドラマーはカホンを買うな』)。経験があるならまだしも、「多少扱える」程度だろう。

ギタリストがベースを弾く時にありがちなのが、「高域を強調した音作り」である。ベースの音域が聞き取り辛いのか、アタックが前に出るような音作りをしているのだ。ピックを使っている人が多いのも原因である。過度なアタックはノイズになるし、あるべき太さがなければアンサンブル全体の音圧を損なってしまう。

また、なまじ指が動くせいか「フレーズが安定しない」ことも多々ある。自由奔放に動いた結果崩壊する、という非常事態が珍しくない。フィル・インばかりのドラムがやかましいように、アドリブばかりのベース・ラインは聞こえなくてもうるさく感じる。縦横無尽に指板を動き回りたいなら、ベースの喋り方を学ぶ必要があるだろう。

ところで、ベーシストの中にも「ギタリストが弾いたようなベース」で演奏する人がいる。ベーシストなのに、ベースの言語をわかっていないのだ。端的に言えば「無粋」である。どう弾こうが個人の勝手だけれど、1度くらい聞かされる立場になって考えてみてはいかがか。

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