イヤー・トレーニング必勝法【実践編】

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前回の「イヤー・トレーニング必勝法【導入編】」では理論の話中心になったので、今回はより実践的な練習方法である、「インターバル・トレーニング」について説明していく。

コードとは、音と音の積み重なりであり、音と音の間にはインターバル(音程)がある。たとえば、Eマイナー9というコードは、Eをルート音に、短3度(G) 、短7度(D) 、長9度(F♯) で4つの音で構成される。まずはルート音を聴きとり、他の音とのインターバルさえ聴きとれれば、コード判定することは可能である。が、いきなり4つ同時、3つ同時を判別するのは難しいので、最小単位である2つから始める。2つの音を同時に、というのでもまだ難しいので、2つの音の上昇(下降)パターンを、聴き分けられるようにする。

聴き分ける際のポイントとしては、まず、「実際に声に出して歌ってみること」。正確な音程を歌うためには、歌う前から頭の中でその音が鳴っていなければならない。頭の中で音が鳴るという状態は、言ってみれば「その音程を所持している状態」であり、これは外部からの情報、つまり、聴音にも適用できる。また、「そのインターバルのイメージをしっかり持つこと」も大事だ。「短3度は暗い」とった曖昧なイメージではなく、「短3度上昇は『ゲゲゲの鬼太郎のテーマ』の最初のメロディ」といった具体的なイメージを持つこと。僕が知っている限りの情報を、ここに載せておこう。

上昇パターン
短2度:「ジョーズのテーマ」導入部
長2度:「かえるのうた」最初のメロディ
短3度:「ゲゲゲの鬼太郎」最初のメロディ
長3度:「ドレミのうた」ブリッジ
完全4度:「アメイジンググレイス」最初のメロディ
トライトーン:「シンプソンズ」導入部
完全5度:「きらきらぼし」最初のメロディ
短6度:「Black Orpheus’」最初のメロディ
長6度:「Days of Wine and Roses」最初のメロディ
短7度:「I’ll Close My Eyes」最初のメロディ
長7度:
完全8度:「Over the Rainbow」最初のメロディ

下降パターン
短二度:「Stella By Starlight」最初のメロディ
長二度:「君が代」最初のメロディ
短三度:「Girl from Ipanema」最初のメロディ
長三度:「子犬のマーチ」最初のメロディ
完全四度:「Softly, As in a Morning Sunrise」最初のメロディ
トライトーン:
完全五度:「Waltz for Debby」最初のメロディ
短六度:「ある愛の詩」最初のメロディ
長六度:
短七度:
長七度:
完全八度:

ご覧の通り、下降パターンの具体例が乏しいし、中には知らない曲もあると思う。櫻井の場合、たとえば長7度上昇を歌う時には、ステラ(短2度下降)を思い浮かべて、オクターブ上げている。最適な方法ではないけれど、ひとまずこれで感覚は養える。また、歌いにくい複音程(オクターブ外の音程)も、このやり方でクリアできる(例:増11度の音程→トライトーン上昇した後にオクターブ上昇)。

以上。インターバル・トレーニングは本当に基礎中の基礎のトレーニングなので、コードが複雑になればなるほど適用しにくくなる(1つ1つの音程を聴き分ける時間がなくなる)。そのため、最終的に必要とされるのは「抽象的なイメージ力」といえる。たとえば、♯9コードなんかは、聴いた瞬間「あ、ジミヘンだ」と思うだろう(ギタリストだけかもしれないけれど)。櫻井の先生は「『♭9 ♯5』はガラスが割れるような感じで、『♭9 13』はもっとギラギラした感じ」とおっしゃっていた。理解できたあなたは紛れもなく、変態である。

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