「滑る」「落ちる」で失敗するのか

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受験を控えた学生に対して「階段で滑った」とか「ハンカチを落とした」みたいなエピソードを話したり、スケートやスカイダイビングみたいに滑走や落下を暗示させる行動をしたりするのはタブーとされている。禁句、ならびに禁止行為を働いた学生と一般的な学生を比較、研究したわけではないだろう。また、禁句、ならびに禁止行為をした回数によって合否を決める教育機関も存在しないと思う。

ようするにただの願掛け、あるいは受験シーズン特有のちょっとした習慣と言える。年末の「よいお年を」とほとんど同義だ。悪いことではないが、受験の合否を決めるのは試験の点数であり、タブーに触れた、触れないとは無関係である。「受験前に『滑る』と言ったから落第したのだ」くらいの慰めにはなるかもしれないが、これが慰めになるほど純粋な人は社会に出た後が心配だ。蛇のようにさとく、である。

「滑る」「落ちる」のようなネガティブを忌避するのはよく聞くけれど、「通る」「受かる」のようなポジティブを歓迎するのはあまり聞かない。自転車でトンネル巡りでもしたらげん担ぎになるのでは、と思ったけれど、「途中で滑ったらどうするんだ!」とお叱りを受けそうである。言うまでもなく、最も効果があるげん担ぎは勉強だ。本を読んだり、ペンを走らせたりしているにも関わらず「滑る」「落ちる」を気にするのは、集中力が欠けている証拠では。

櫻井の友人で、「滑る」「落ちる」を全く気にしない受験生がいる。理由を訊ねると、「落ちるのは周りで、自分は関係ない」とおっしゃっていた。見習いたいメンタルである。

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