「楽器の日」の由来から学ぶ、子どもの習いごとの注意点

6月6日は全国楽器協会によって制定された「楽器の日」です。同協会によれば「古くから言われている『芸事の稽古はじめは、6歳の6月6日にする』という習わしに由来している」らしく、この日から始めると上達が早いそうです。6歳というと、幼稚園の年長、あるいは、小学1年生です。

ドラムの場合、6歳未満のお子様ですと子ども用のドラム・セットを使ってもバスドラムまで足が届かない子が多いです。もちろん、手だけでもドラムは演奏できますし、やらないよりはやった方が遥かに上達しますが、「上達が早いかどうか」を比べると、飲み込みが早いのは6歳の子である場合が多いのです。「飲み込みが早い」という言葉からもわかるように、上達の速度は理解の速度に比例します。講師の説明を上手く変換できる子であれば、6歳未満のお子様でも十分に上達は見込めます。

ただ、6歳でも6歳未満でも、気をつけなければいけないのは「いかに上達するか」よりも「いかに長続きさせるか」です。特に、この年齢で「ドラム嫌い!」となってしまうと、生涯ドラムが嫌いなままになってしまう可能性が高くなります。さらに、これが「音楽嫌い!」まで拡大してしまうと、音楽全般に興味がなくなってしまいます。基本的に子どもは嫌なものをやりたがりません。やったとしても「大人を喜ばせるため」という風な、本来の意図から外れた行ないに走りがちです。いかに親が上達させたいと思っても、子ども自身が上達したいと思わなければ芸事は長続きしません。やめることは、すなわち、上達の終わりになります。



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僕が6歳のころは、たしか水泳を習っていた時期です。親に強制されたわけではなく、友人が水泳教室に通っているのを見て「自分もやりたい」と頼んだのです。母は賛成も反対もしませんでした。その代わり、「1度始めたら何があってもやめてはならない」という条件を出しました。そして、僕がどれほど嫌がったとしても、無理矢理水泳教室に連れて行くのです。最も母親を恨んでいた時期だったのではないでしょうか。しかし、上達はしました。それに、「最初に約束したのだから、これは守らなければならない」と納得していました。こういった理解が自然と身につくのも、6歳くらいからかもしれません。

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