電子レンジでチン

電子レンジを使って温める様子」を表した言葉です。現行機種で「チン」と音が鳴る電子レンジはまれですが、若い人にも通じる珍しい死語です。「電子レンジでピーする」という表現の方が正確かつ現代的なのに、なぜか広まっていません。どことなく卑猥な響きだからでしょうか。ここ20年くらいはピーと音が鳴る機種が主流なのに、どうして若い人にも通じるのか少し疑問でしたが、よくよく考えてみるとオーブン・トースターはいまだにチンとなる機種が多いので、さほど違和感を覚えないのかもしれません。そういえば、今のオーブン・トースターには必ず搭載されている「サーモスタット」も、昔は搭載されていないのが普通でした。初めてサーモスタット付のオーブン・トースターを使った時は、何度も点いたり消えたりするので「不良品だ!」と声を荒げたものです。

本来死語とは「今は用いられることのない、過去に使い古された言葉」であるため、今後未来へ進むにつれて死語が増えていくのは避けて通れません。今はまだチンでも伝わりますが、10年後にはネタにならないくらい死語になっているかもしれませんし、チンどころか「電子レンジ」が死語になっていてもおかしくないでしょう。時代を先取りし、「これからは『マイクロ・ウェーブでチン』と言うべきか」とも考えましたが、製品自体が一般的でなくなっている可能性も十分あります。事実、携帯電話が普及したのはここ20年くらいの話ですが、もうとっくに「携帯電話」は死語と化しています。たぶん、次は「テレビ」とか「芸能人」という言葉が死語になるのではないでしょうか。



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音楽の世界にも死語はあります。「ドンカマ」や「ギグ」、「ドリアン♭9」「スーパー・ドリアン」などは完全に死んでいるでしょう。「レッテル」「おかず」「トップ・シンバル」も寿命でしょう。前にも書いたけれど、「レギュラー・グリップ」が「トラディショナル・グリップ」になるのも時間の問題です。「8ビート」みたいな和製英語や「アウフタクト」みたいな非英語圏外国語も徐々に衰退していくかもしれません。

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