心のおもむくままに

僕は、左脳で動くタイプです。感覚よりは理屈を重んじますし、センスよりもロジカルなものを好んできました。こうなった背景には、心のおもむくままに動いて失敗し続けてきた、不器用な幼少時代が関係あるかもしれません。人一倍優れた感性を持つ友人との出会いも、「自分は理性的に行こう」と決意させたきっかけでした。ミュージシャンと言うよりはビジネスマンのような考え方で楽器を演奏してきましたし、僕自身、それが気に入っていました。

今年の4月、コロナの影響で自粛期間が長く続き、過去と向き合う機会が多く与えられました。昔を振り返り、未来をどうしようかと考えた結果、「今よりも新しく生きたい」と思うようになりました。流行している音楽を積極的に聞いたり、これまで聞いたことがなかったジャンルを研究してみたり、音楽以外のカルチャーにも手を出したりしました。かつてこういった挑戦は僕にとって、ビジネスのために「しなければならないもの」でした。でも今回は「やってみたい」と思ったのです。これはロジックではなく、極めてエモーショナルなものでした。

新しいものに触れ、心が動かされる経験をしました。感動で、実際に涙も流しました。実に心地よく、このために生きていると言っても過言はありません。こうして文字を打っている間にも、指先が震えるほどです。以前であれば「感情的になってはいけない、冷静を取り戻さなければ」と自制したことでしょう。しかし今、心のおもむくままに動く時が来たのかもしれません。これもまた、極めてエモーショナルなものです。



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これまでの自分の生き方を否定するわけではありません。いくら心を動かされたからと言っても、僕はやはり、左脳で動くタイプなのです。心のおもむくままに動いているつもりでも、どこかで理性が働いて、ブレーキがかかるでしょう。それでいい、と思います。

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