好きなミュージシャンを追いかけるな

人は自分の趣味嗜好に引きずられやすい生き物です。好きなものは印象に残るため記憶しやすく、比較的楽に再現できます。短時間で多くの情報をたくわえられるため、好きなミュージシャンを追いかけることは「手っ取り早くレベル・アップする方法」と言えます。楽器を始めたてのころであればモチベーションの維持に繋がるので、効果的な手法となります。しかし、いつまでも自分の好みに流されていると成長も打ち止めになってしまいます。上手くなり続けるためには、嫌いなミュージシャンを追う必要があります。

好きなものとは真逆で、嫌いなものは自分の内に留めたくないゆえに記憶しにくくなります。再現するのに時間がかかるため、成長のスピードもゆっくりです。モチベーションも下がる一方ですし、ちっとも楽しくありません。チャレンジしているうちにだんだん好きになっていく可能性もありますが、大抵は嫌いなままです。嫌いなものが多ければ多いほど苦労するでしょう。この辺が「才能の有無」に関わってくるのではないでしょうか。すなわち、世間一般に「才能がある」と言われている人は、嫌いなものが少ないのです。



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僕の場合、好きなドラマーはいましたが、強い影響を受けてしまうため、あえて嫌いなドラマーばかりコピーしてきました。ドラムのテクニックも同様で、大の苦手だった変拍子のテクニックは特に時間をかけています。ジャズが好きで、周りから「ジャズ・ドラマー」と言われることが多いのですが、14年のドラム歴の中でジャズを習ったのは大学の2年間だけです。大した活動もしていないので、ジャズ歴はせいぜい3、4年と言ったところでしょう。このように、好きなものは放っておいたって表に出ます。「汝の敵を愛せよ」です。

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