かの有名なギタリスト、ラリー・カールトンがインタビューで「1度でいいから、マッコイ・タイナーと共演したい」とおっしゃっていました。「マッコイと一緒に演奏すれば、何か見えてくる気がする」だそうです。どうやらラリーはジョン・コルトレーンのファンであるらしく、長年ジョンと演奏してきたマッコイと共演できれば何か発見があるはずだ、と思っているようでした。
共演したいアーティストは誰だろう、と僕も考えてみました。チャーリー・パーカーやバド・パウエル、ビル・エヴァンスなど、挙げればきりがないのですが、一番はセロニアス・モンクとチャールズ・ミンガスだと思います。どちらかと言えば作曲家として有名な彼らですが、どういった過程で音を紡いでいるのか、リアルタイムで感じられたら最高にハッピーです。純粋に演奏を楽しむのであれば、ウィントン・ケリーとポール・チェンバースかもしれません。ただ、これらのアーティストはいずれも亡くなっているため、今後も共演することはありません。よしんば生きていたとしても、全盛期の演奏や発想は得られないのではないでしょうか。
★オススメ ライブ
最近のアーティストに限定するなら、ケニー・ウィーラー、ジョン・アバクロンビー、デイヴ・ホランドの3人ですが、デイヴ以外の2人はつい最近に亡くなっています。今年の初めに「デイヴ・ホランド死去」というニュースを見た時は「とうとうデイヴも亡くなったか」と思いましたが、同姓同名のドラマー(ジューダス・プリースト)でした。日本人だと木住野佳子以外、思いつきません。僕が唯一、生で演奏を聞きたいと思ったアーティストです。