人気のある楽器、ない楽器

吹奏楽で人気の楽器はアルト・サックストランペットだそうです。クラシック音楽ならバイオリン、ロック・バンドならボーカルが一番人気で、ギターが後に続きます。どうやら、ドラムも人気の楽器に含まれるようです。いっぽう、人気のない楽器にはトロンボーンやチューバといった低音の金管楽器がよく挙げられます。クラシック音楽ではバソンでしょうか。ロック・バンドなら間違いなくベースでしょう。「ジャンケンで負けたバンドマンが選ぶ楽器」の代名詞になりつつあります。

人気のある楽器にはいくつか共通点があります。1つは、「聞こえやすい」ということです。「アンサンブルの中で抜けやすい音質」という意味もありますが、「楽曲の中でメロディ(主旋律)を担っている」ということでもあります。メロディは、楽曲の中で最も大衆性を持った音楽要素です。楽器の良さは伝わらずとも、メロディの良さは伝わります。ここで「メロディが良いから、この楽器は良い楽器だ」というすりこみが生まれるのです。

もう1つは、「比較的コストが安い」ということ。同じ金管楽器でもトランペットは2万円ほどで手に入りますが、チューバは20万円かかります。木管楽器のサックスも、アルトは3万円に対してバリトンは30万円と、やはり10倍近い値段の差があります。ピアノやドラムは楽器が用意されていることがほとんどなので、0円です。ただ、家でピアノを練習したい人は小型のキーボードを買う必要があるでしょう。その点、ドラマーは手でひざを叩けば満足するので、コストはかかりません。



★オススメ ライブ




逆を言えば人気のない楽器でも、聞こえやすくしたり、楽器の値段を下げたりすれば人気が出る可能性があります。低音楽器である以上、音質を変えるは難しいですが、アンサンブルでメロディを担うことは可能です。その場合、別の楽器で低音を補う必要があるでしょう。リード・ベースリズム・ベースみたく、ベーシストが2人いるバンドが現れる日も近いかもしれません。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

CAPTCHA


上部へスクロール