モテ期

異性から無条件に好意を持たれる一定の期間」のことです。実際は条件付きであるため、当人が把握していない自身の魅力により異性から好かれる、というのが正確でしょう。好意とは、恋愛感情に限定したものではありませんが、多くの場合、恋仲になることが目的とされています。さらにモテ期は、一生のうちに3度だけ、と回数が決まっているそうです。「俺、まだモテ期来てない」という希望的観測か、「俺、あの時はマジでモテ期だった」といった懐古に用いられるのがほとんどで、「俺、今モテ期の真っ最中」と、現在進行形で用いられることは滅多にありません

モテ期になると、まず、隣に住んでいる幼馴染が、朝ベッドまで起こしに来ます。急な出張で両親は不在になり、血の繋がっていない妹が朝食を作ってくれます。登校すると、席が窓際の一番後ろになっており、季節外れの転校生が、実は幼い頃の知り合いだったことが判明します。眼鏡をかけたクールな子や、変な口癖がある子、何かと突っかかってくる生徒会長に、実は正体がキツネな子、電車にはねられたと思いきやラスト30秒で謎の復活を果たす子など、とにかくあらゆる異性から好かれるようになります。また、記憶障害により昔のことはあまり思い出せず、肝心なところで難聴になる、というデメリットがあります。

このような「モテ期」の存在がまことしやかに取り沙汰されるのは、「異性に好意を持たれることは一種のステータスである」という、世の中の風潮に起因します。たしかに、他者から好かれるというのは、社会で生きていく上で有利なものです。しかし、対象を異性に限定すると話は変わってきます。元より人間の本能は、異性同士が惹かれるようになっているわけですから、いくら異性に好かれたところで、それは普通というか、当たり前のことです。むしろ、同性に好かれる方が、はるかに難易度が高いでしょう。ものすごく関係のない話ですが、高校時代の僕は、いつもバンドのメンバー(男)と一緒にいたため、「あいつらゲイなんじゃないか」と、まことしやかに取り沙汰されたことがありました。念のため断っておきますが、少なくとも僕はゲイではありません。



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この「異性にモテるのはステータス」という風潮は、今後、次第に薄れていくのではないでしょうか。前述の通り、当たり前のことなので、ステータスになりえない、というのも原因の1つですが、「他者から好かれずとも、それなりに生きていけるくらい豊かな社会になった」という理由が大きいです。人間が群れることは今後も続いていくと思いますが、規模はどんどん縮小することでしょう。

さらに関係のない話ですが、僕は小学生のころ、男子グループの遊び(サッカー)をやりたくない、という理由で、4年生くらいまでずっと女子のグループに混じって遊んでいました。逆しずかちゃんです。しかし、好意は持たれず、むしろ嫌われていました。しかし、その反感を上回ってサッカーをやりたくなかったのです。「昔から変わってないのね」という声が聞こえそうですが、こう答えておきます。「え、なんだって?

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