フロントに何を求めるか

フロントとは、アンサンブルにおける花形的ポジションです。ライブの際、ステージ前列に位置するのが多いことからこの名がついています。ポップスやロック音楽などではボーカリスト、ジャズ音楽などではトランペッターやサキソフォニストといった管楽器がフロントを務めることが多いです。デュエットや2ホーン+3リズムのクインテットなど、2人以上がフロントを務めることもありますが、基本的に1人と考えて良いでしょう。アイドル・グループの「センター」みたいなものでしょうか。

ドラマーの立場からフロントに意見するなんておこがましいかもしれませんが、強いて希望を述べるなら「フロントに立って欲しい」でしょうか。1人で突っ立っているのが苦手なのか、他のパートと横並びになったり、距離が近かったりするフロントがまれにいらっしゃいます。サイドに立っているギタリストの方が目立って、誰がフロントなのかよくわからないバンドを目にすることもしばしばあります。



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かの有名なドラマー、ルイス・ナッシュはフロントに対し、「俺をスウィングさせてくれ」と頼んだそうです。ルイス・ナッシュくらい実力を持っていないとこんな大口は叩けないでしょう。まともなドラマーだったら「いえいえ、そんなそんな」「いつもお世話になっております」という平身低頭を心がけます。僕もそういう態度を取っているのですが、贔屓にしてもらっているボーカリストからは「あんたが言うと嫌味にしか聞こえない」という感想をいただいています。これはもう、なんというか、いやはや……。

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