バンドとビジネス

関東で一緒にバンド活動をしていた友人が、ツアーで関西に来るということで、久しぶりにライブハウスのホームページを開きました。スケジュールを見ると、驚いたことに、さまざまなバンド名が並んでいます。珍しい名前がいっぱい、という意味ではありません。個人(メンバー)の名前がなく、バンド名だけが載っていたことに驚いたのです。僕もバンド活動をしていて、当時は、それが普通だと思っていましたが、改めて考えてみると、不思議なことだな、と思いました。

1バンドにつき、メンバーが平均4人いるとします。一晩に5バンドが集まるライブでは、20人のプレイヤーが集うことになります。チケットの料金を平均2,500円として、プレイヤー全員が一晩に5,000円稼ぐためには、合計で40人は集めなければなりません。さらに、これにノルマが加算されます。1バンドにつき、20人集めるのがノルマとすると、利益が出るのは、100人を越えてからです。

つまり、1人のプレイヤーが5,000円稼ぐためには、1バンドにつき28人、5バンドの総計で140人の集客が必要になります。ジャズのライブで28人も集客したら1人につき14,000円は稼げるでしょう。概算とはいえ、実に3倍近い差が生まれるのです。



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個人の名前を出さずに、どうやって自分を売り込んでいくのでしょうか。一蓮托生、バンドと共に生涯を過ごすのでしょうか。一般的に、バンドの寿命は、企業よりも短いです。その短い間に、成果を上げられれば次に繋がるかもしれません。しかし、一生涯というのは、ほとんど不可能と言えるでしょう。バンド(企業)は潰れるものと思って行動していなければ、ミュージシャンとしてやっていけません。

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