ドラム講師を志した理由

僕がドラムを選んだ理由は、最も仕事にしやすい楽器だったからです。今でこそ人気が出てきた楽器ですが、僕がドラムを習い始めた当時は数が少なく、それだけ需要のあるパートでした。その割に扱いやすい楽器で、他の楽器と比べて費用がかかりません。こういったわけで、「不器用な僕がミュージシャンになれるとしたら、ドラム以外に可能性はない」と判断したのが高校生のころでした。

ただ、初めからドラム講師を目指していたわけではありません。ドラマーとしての最初の目標は、バンドで売れることでした。「自分は不器用だけれど、器用な友人たちと一緒なら活躍できる」という思惑あってのバンド活動でした。熱心に活動しましたが、結果は出せませんでした。誰か1人の責任というわけではないのでしょうが、僕が足を引っ張っていた点は否定できません。それまで多くの挫折を味わっていましたが、バンドの夢を諦めた時ほど気が滅入ったことはありません。

そんな時、聖書を読んでいたら「賜物を用いて、互いに仕え合いなさい(1ペテロ4:10)」という言葉が目に留まった。賜物とは、神様が与えてくださった能力のことです(参考『賜物と才能の違い』)。それで、与えられた賜物を用いた仕事に就きたいと考えるようになりました。自分に与えられた賜物は何か考えた時、僕にはドラムの賜物の他に教える賜物、言葉の賜物が与えられているような気がしたのです。こうして「講師業ならこれらの賜物を用いられるのではないか」と思い立ったのが、ドラムを始めて6年経ったころでした。



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実を言うと、最初はドラム講師に対して抵抗がありました。昔から先生嫌いでしたし、人に教えられるほど自分が上手くなるとは信じられなかったのです。そこで僕は、『士師記』のエフタにならって「1週間以内に良い音楽学校が見つかれば、ドラム講師を目指す」と主に誓いました。納得できる専門学校が与えられたのは、その誓いの3日後です。以来、僕は主のためにドラムを用いています。

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