ソロモン

聖書の登場人物の1人で、イスラエルの3代目の王です。ミステリー小説のタイトルになっていたり、宇宙要塞の名称になったりするなど、名前はよく目にしますが、どういった人物か知っている人は少ないのではないでしょうか。端的に説明すると「頭が良すぎる人」です。

どうしてソロモンは頭が良いかというと、神様の「なんか欲しいもんない?」という問いかけに「知恵!」と、答えたからです(1列王記3:5-12)。一休さんみたいにトンチをきかせたり(1列王記3:16-18)、哲学めいたことを言ったり(伝道者の書)、多くの格言を残したり(箴言)、男女のラブソングを比喩に神様を賛美したり(雅歌)するなど、多くの文系科目に精通しているかと思えば、実は生物学や植物学などの理系科目も習熟しています(1列王記4:32, 33 )。ギャルゲーの主人公みたいなステータスの持ち主なのです。

栄華を極めた王であり、イスラエルの絶頂期を築いた優秀な人なのですが、実はあまり良い評価を得られていません。というのも、晩年のソロモンは異教徒の妻を多く持った(1列王記11:3)せいで信仰を貫けなかったのです。それも1人や2人ではなく、正妻が700人愛人が300人という、ギャルゲーの主人公も裸足で逃げ出すほどの人数です。その結果、イスラエルを南北に分裂させてしまったのです(1列王記11:11)。



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いかに人として優れていても、失敗は避けられません。ソロモンの父、ダビデも不倫の罪を犯しました。ただソロモンはダビデと違い、罪を悔い改めなかったとされています。この辺が、不人気の理由かもしれません。

こんな話をしておいてなんですが、僕はソロモンが好きです。旧約聖書の中だったら、ヨブに次いで影響を受けているかもしれません。晩年の不信仰は別として、彼の知恵ある言葉には何度も励まされました。知恵に惹かれるのは、知恵のない証拠かもしれません。賢くありたいものです。

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