まず、ハード・ロック、メタル音楽に対応するために、レスポールが必要です。エフェクターやアンプ・シミュレーターなど、技術の進歩は目覚ましいですが、マホガニー+ハムバッカーの太さとパワーに追従できるギターはそうありません。また、レスポールにはない切れのある音を出すために、テレキャスターも必要です。ファンク、ソウル音楽といったカッティングを多用するジャンルはもちろん、最近流行りのUKバンドや邦楽バンドにもうってつけです。
ライブではストラトキャスターのような幅音作りに長けたギターが必要になります。ボディが軽く、持ち運びしやすい点も見過ごせません。もう少し太めの音色が欲しい場合はポール・リード・スミスも必要です。「ステージでパフォーマンスする」という意味では、フライングVやエクスプローラーといった変形ギターが必要になる場合もあるでしょう。ジャズ音楽にはもちろんフルアコが必須です。独特な枯れた音色は、ソリッド・ギターでは味わえません。ブルースやロカビリーといったジャンルでも活躍するでしょう。ライブで歪みを用いるジャンルと兼用するなら、セミアコも持っておく必要があります。コンテンポラリーなジャズには7弦ギターも必要です。
忘れてはならないのがアコースティック・ギターの存在です。スチール弦とナイロン弦、両方のモデルを用意しておかなければなりません。ライブではピック・アップを搭載したエレアコが必要です。その他、自宅練習用のギターも必要ですし、携帯に優れたヘッドレス・ギター、12弦ギター、ダブル・ネック・ギターなども必要です。やや外れたところだと、ウクレレやバンジョー、マンドリンといった楽器も必要かもしれません。
万が一のトラブルに備え、スペアを用意しなければならないので、ギタリストは最低でも30本はギターが必要です。